オフィスビル街がその統合のために、つまり人々がそこへ行って、お金の世界というのは一番生々しい現実ですが、それ以外の何かを感じてしまうような場所をオフィスビル街がつくったら、これは政治の完全な敗北。
オフィスビル街がおそらく政治的統合の役割すら果たしていく場所になるという可能性があります。
・・・東京はこうした政治、経済の中心街だけではなく、いわゆる下町があります。
江戸の下町の中心は日本橋です。
下町というのは今ちょっと誤解がありますが、城下町という言葉の略ですから、町人の住んでいるところを下町と言ったわけです。
そこにあったのは問屋です。
渋沢は、その問屋の経済は終わったから、新しい経済、要するにビジネス街を兜町につくろうとしたわけですが、それを終わらせた勢力は2つあります。
一つは、やがて丸の内にできていく近代企業です。
もう一つは小売商店なんです。
問屋制経済の江戸時代においては、小売商店は問屋に隷属していました。
今で言うサッカー ショップのようなものでしょうか。